タバコで糖尿病のリスクが増加する!喫煙がもたらす悪影響について知ろう

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喫煙ががんや喘息を引き起こす原因になることは広く知られています。禁煙推進学術ネットワークによれば、タバコの煙には有害物質が約250種類も含まれており、さまざまな健康障害を引き起こすことが国内外の研究によって明らかにされています。

そして、2型糖尿病もタバコによって発症しやすくなるといわれているのです。

 

吸えば吸うほど2型糖尿病発症の危険性!その原因とは?

厚生労働省の情報提供によれば、喫煙者は非喫煙者に比べて、2型糖尿病に1.4倍かかりやすいという研究結果が報告されています。これは2型糖尿病に関係する他の要因、たとえば、肥満や乱れた食生活、運動不足、飲酒習慣などを考慮したうえでの結果であり、喫煙本数が多いほどリスクが高くなってきます。反対に、禁煙した人ではリスクの低下が見られるといいます。

その要因として挙げられるのが、喫煙が 「交感神経を刺激して血糖を上昇させる」 ことと、 「体内のインスリンの働きを妨げる」 ことだとされています。タバコに含まれるニコチンが、インスリンと拮抗する 「カテコラミン」 というホルモンの分泌を促進してしまうのです。そのため、インスリンの効きが悪くなり、高血糖や2型糖尿病の発症へと繋がっていきます。

 

喫煙者だけの問題じゃない?受動喫煙にもひそむ危険

喫煙の悪影響は、すでに糖尿病である患者にも及びます。上記の理由によってインスリン抵抗性が高まり、血糖コントロールが悪くなることから、糖尿病治療の妨げとなってしまうのです。同時に脳梗塞や心筋梗塞・糖尿病性腎症などの糖尿病合併症のリスクを高め、死亡率を上昇させることが報告されています。

さらに、これらのリスクは受動喫煙でも見られるため、喫煙習慣のない人でも注意が必要です。糖尿病ネットワークによれば、血糖値に異常の見つかる比率が、受動喫煙の危険がない人は12%未満だったのに対し、受動喫煙にさらされている人では17%にも増加したといいます。そのため、糖尿病患者は喫煙者の多い場所の長時間滞在を避けたり、身近な喫煙者には別の場所で吸ってもらうよう協力してもらうことが重要となってきます。

 

「タバコは体に悪い」 とよく耳にしますが、糖尿病患者にはさらに悪影響となってしまうのです。医師らが禁煙を勧めるなか、一人では難しい場合には、禁煙外来など病院で相談してみるのも一つの手です。

 

■ 参考
禁煙推進学術ネットワーク
厚生労働省 ?e – ヘルスネット [情報提供]
株式会社創新社 糖尿病ネットワーク
株式会社 リッチメディア ヘルスケア大学
株式会社ベステル 糖尿病症状セルフチェック

 

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