長い座り時間はあぶない!米糖尿病学会が新ガイドラインで 「30分おきの運動」 を推奨

LINEで送る
Pocket

座位時間が長いことのリスク、さらに新ガイドラインによる運動の必要なタイミングが改訂

旧サイトのニュースでも一度ご紹介したことのある、「座り時間の長さと糖尿病との関連性」 。これは、オランダの研究チームが明らかにしたもので、対象者に動作モニターを取り付け、8日間にわたって体の動きを追跡。同時に血糖値を測定して糖尿病の兆候を調査しました。その結果、座位で過ごす時間が1時間増えるごとに糖尿病リスクが22%高まることが示されました。また、研究を主導したマーストリヒト大学のJulianne van der Berg氏は「今回の調査で、『座り続けること自体が健康に悪い』 ということが判明した。どれだけ運動しようとも、座位時間が長いほど糖尿病のリスクは高まる」 と語っています。

 

米国糖尿病学会 (ADA) では、旧ガイドラインにて 「長時間座位が続いている場合は、90分おきに3分程度軽い身体活動をする」 としていた運動必要性にまつわるタイミングをこの度最新の研究結果に基づき改訂、「30分おき」に身体活動をするよう推奨する新ガイドラインを発表しました。

「ええっ、30分おきの運動なんて無理!」 という声が多く聞かれそうですが、どうぞご安心を。あくまで軽い動きで充分であり、本格的なトレーニングではありません。たとえば、その場でできる足踏みや手足のストレッチ、もちろんとても有効なのはウォーキングです。デスクワークが長い方であれば、その場でかかとを上げて30秒ほどキープし、いったんかかとを下してから同じ動作を繰り返すだけでもふくらはぎの血流を促進することができるのでお薦めです。

今回の改訂は、過去10年間で発表された185件の論文を精査し、運動によって糖尿病患者の心血管疾患リスクの低下や、血糖コントロールの正常化、インスリン抵抗性の低下が期待できるとする高いエビデンス(科学的証拠)が得られたことに基づく。(出典:エイジングスタイル

 

それだけでは不十分、日常的な有酸素運動や筋トレを組み合わせて

同様にそうした軽度の身体活動とは別に、日常的に継続して行う有酸素運動や筋力トレーニングも推奨しています。?1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、糖尿病前症などといった各症状ごとに、有効な運動の内容や実施時間が具体的に示され、いずれの症状でも1日30分以上の運動を毎日実施した場合、非常に高い効果が期待できることも示されました。

座り続けるとカロリー燃焼率が動いているときの3分の1にまで落ち、血行が悪くなって心臓に負担がかかります。そのため肥満やがんなど病気の発症確率を高めることにもつながってしまうのです。

座位時間が長いほど糖尿病リスクも上昇することが明らかになった昨今、米国糖尿病学会(ADA)は「意識的に立って過ごす時間をつくり、1日の座位時間を90分減らすように」と注意を呼びかけています。

英国レスター大学の研究者も「座っている時間を1日90分短くすることで、2型糖尿病を防ぐことができるかもしれない」としており、その有用性が世界中で語られています。
「座っている時間が長いな」 と感じる人は、30分おきの軽い身体活動を留意し、一日30分程度のウォーキングを取り入れてみることでリスクを遠ざけることができそうです。
■ 出典
エイジングスタイル 
ケーブルニュース ネットワーク  CNN.co.jp

Related posts:

LINEで送る
Pocket