日本の大手企業が糖尿病事業に本格参加、三井物産がパナソニックヘルスケアの支援を決定

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日本をはじめとするアジア諸国で糖尿病患者数が急増しているといわれています。これは以前お伝えしたとおり、遺伝的な要因および米国式の食生活に変化したことが原因だと考えられています。

 

糖尿病患者へ革新的な技術を届けるために、約541億円を出資

このような状況から、総合商社の三井物産株式会社 (以下、三井物産) は、医療機器メーカーのパナソニックヘルスケアホールディングス (以下、 PHCHD ) に約541億円の出資を決定しました。これにより糖尿病患者に向けて革新的な技術の提供を目指すとしています。
具体的には PHCHD の株式を22%を取得することで、その主要子会社であるパナソニックヘルスケアの支援を行います。同社は糖尿病患者用の血糖値測定器をはじめとする医療機器の開発や製造・販売をしている企業であり、今年の1月には同分野の大手グループにおける糖尿病ケア事業を買収することで、世界125カ国にもなる販売ネットワークを確保しています。
一方の三井物産は、これまでも 「メディカル・ヘルスケア」 として、アジアの病院やその周辺事業へ積極的な投資を行ってきました。

 

今後期待される三井物産・ PHCHD の糖尿病対策とは?

今回三井物産と PHCHD が協力することで、どのような効果が期待できるのでしょうか?
まず、アジア諸国の病院や患者さんへの医療機器提供が促進されることになります。三井物産が国内外で増やしてきた、大手アジア病院グループなどヘルスケア分野の投資先を活用することで、高い技術力を持つパナソニックヘルスケアの医療機器がますます広がりを見せることになりそうです。また、パナソニックヘルスケアの主力商品が血糖値測定システムや電子カルテであることから、糖尿病の進行段階に応じた処置ができるようになるなど、最適な治療体制の整備にも繋がると考えられます。さらに長期的には、収集された情報から患者に貢献できる新サービスの開発なども視野に入れているといいます。

 

日本を代表する大手企業が、本格的に糖尿病対策に着手しました。本ニュースの続報はもちろん、糖尿病事業におけるさらなる展開が期待されます。

 

■ 参考
三井物産株式会社 公式プレスリリース
医療機器メーカー パナソニックヘルスケアホールディングスへの参画
本邦医療機器メーカーパナソニックヘルスケアホールディングスへの出資参画
?KSG ? 株式会社ウェブゲート ?M&A Times

 

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