【The story of a mother】 vol.06 小児慢性特定疾患治療研究事業・特別児童扶養手当の申請について知っておきたいこととは?

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おはようございます。
皆さま朝晩の寒暖の差がありますが、疲れがでてきていませんか?!
私は、このところ、少々体調を崩しました。
皆さんもお気をつけ下さい!!
直接メッセージをいただいた皆様大変ご心配をお掛け致しました。
だいぶ回復致しました。

またどうぞ宜しくお願い致します。(photo by Roberto Taddeo)

 

「小児慢性特定疾患治療研究事業」 は、毎年の更新を忘れずに

本日は、最初に小児慢性特定疾患治療研究事業(以下 “小慢” と略します)のお話を致します。

「なぜ今更?!」「もう知ってるけど?!」と、思った方もいるのではないかと思いますが……
たった今、私たちが通った道 “1型糖尿病の診断” を受けたご両親がいるかもしれません。お子さんが発症したその時、この情報をご存じでしたか?!また、毎年の更新をわすれないためにもこちらの私のコーナーでも定期的に呼びかけをさせていただきます。

今のところ、1型糖尿病根治の治療法は無いため、長期間にわたるインスリン療法が必須となります。高熱を出した時や胃腸炎をおこしたりすると、シックデイ(※1)からのケトアシドーシス(※2)になったりで、とくに小さな頃は何度か入院の経験もします。通常の通院だけでなく入院も長く続いたりすると、医療費の負担も高額になることから医療費の負担軽減を図る制度である小慢の申請をお勧めします。

私の周りのお母さんには、そろそろ子どもの医療保険考えようかなーっ!!と、思っていたら1型糖尿病を発症したんです、なんてよく聞きますので、保険に入れていない方もいらっしゃるでしょう!是非申請して下さい!

 

認定条件等詳細は、下記ページをご覧ください。
日本IDDMネットワーク(小児慢性特定疾患治療研究事業)
https://japan-iddm.net/life-info/socialsecurity/chronic-disease/

 


※1:シックデイ(Sick day)は、糖尿病の患者さんが他の病気にかかったときのことをいいます。シックデイのときは、高血糖が起こりやすくなって血糖値が乱れたり、病気の治りが悪くなったり、ケトアシドーシス(※2)になったりする可能性が高いため、対策が必要になります。

※2:ケトアシドーシスは、血液中のケトン体が増加したことが原因で、血液が酸性になり、生命に危険が生じることもある状態です。シックデイのようにインスリンの働きが低下した状態のとき、体の中では主に脂肪を分解することでエネルギーを産生しますが、この際にケトン体という化学物質が発生します。通常は、尿などから排泄されるケトン体ですが、量が増えすぎると血液中に溜まり、本来は弱アルカリ性である血液を酸性にしてしまいます。そのため、シックデイのときは、特にインスリンが不足しないように気をつける必要があります。

 

「特別児童扶養手当」 について理解しよう

続けてお話しする手当は、皆さんが「申請にたどり着くまで知らなかった!」「市役所では聞けなかった!」「自分で調べてやっと知った!」「1型糖尿病のママ友に聞いて初めて知った!」という方もたくさんおられる特別児童扶養手当(以下? “特児” と略します)のお話です。

特児は病院や福祉事務所ではあまり教えていただけない情報ですが…、精神や身体に障害を有する子どもたちに福祉の増進を図ることを目的に養育者に対して支給される手当です。

やはり長期になる入院が入ったり、病院が重なったりそれだけで何かとお金がかかったりするのも切実な事実です!入院費用は、今、千葉県で言えば「こども医療費助成制度(各都道府県で名称等は違います)」でだいぶ助けていただいていますが、入院すればご主人やご兄弟のご飯・タクシーの利用入院時の必要な物等々、さまざまなお金もかかってきます。

申請することで頂ける助成をうまく利用して、お子さんの福祉の充実に役立てて行ければ良いかと思います。子どもたちの良い面や頑張れる面を伸ばすためにかかる費用や、子どもたちが生活しやすい環境を作ってあげる費用をこの手当でまかなう事ができるという点で、お子さんが少しずつ自立できるよう親として見守りながら成長の手助けをしたいと思っております。

お住まいの住所地の市区町村窓口へ申請してください。

 

認定条件等詳細は、下記ページをご覧ください。
日本IDDMネットワーク(特別児童扶養手当)
https://japan-iddm.net/life-info/socialsecurity/child-rearing-allowance/

 

困った場合の対応は?そして困らないための対策も重要

最後に、小慢と特児を申請する際、気をつけていただきたいことがあります!

たくさんの方とお話しているなかで数人に伺った事があるのが、各都道府県でいくつかの誤認定が実際にあったとのこと。。。

日本IDDMネットワークでも、いくつか誤認定を解決した事があるのですが、申請する際は “必ず提出した書類のコピー” を取って下さい!そうすれば、どんな内容で申請しているのかが後からも確認できます!そして、まだ “自身で管理もできない小さなお子さん” が1型糖尿病の疾病があるにもかかわらず、特児の認定をうけられなかった場合には、下記の日本IDDMネットワークへご相談頂けたらと思います。

また、こちらも申請の忘れ、更新の忘れの無いように必ずカレンダーや手帳へチェックをお願い致します。

私は、翌年のカレンダーを購入すると必ず小慢と特児の更新月へチェックをいれています。

 

■ 問合せ先
認定特定非営利活動法人 日本IDDMネットワーク
事務局 佐賀県佐賀市柳町4-13 ℡0952-20-2062

日本IDDMネットワーク(社会保障)
https://japan-iddm.net/life-info/socialsecurity/

 

それでは、次回は息子が進学する小学校への説明資料を今週から作り始めたので、こちらのご紹介を考えております。

 

プロフィール

名前:笹原加奈子
自身が1型糖尿病患者(1歳発症)。
また、1型糖尿病患者の6歳の息子さん(4歳発症)のお母さん。
日本IDDMネットワーク事務局員
千葉県在住
 

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