4月17日、アークレイ株式会社?（以下、アークレイ） より、糖尿病専門クリニック向け電子カルテ 「 CLINICATION （クリニケーション） 」 が発売されました。これまで糖尿病検査システムや血糖自己測定器、糖尿病管理アプリなどを提供してきた同社によって、糖尿病診療を支援するために新たに開発された製品となります。 （画像出典：アークレイ 公式リリース）
来院受付から次回予約まで、診療時のフローに対応したサポートを実施
CLINICATION の大きな特徴として、カルテの同時参照が可能なことが挙げられます。医師や看護師、薬剤師といった、糖尿病患者に関わる複数のスタッフが同じカルテを同時に見ることができるため、チームによる連携のとれた診療をサポートできるとしています。また、診療全期間の診療経過が表示されるので、初診から最新の診療までを一目で把握でき、処方やバイタル、検査結果などの共有をスムーズに行うことができます。
その他、検査システムと連携し、血糖自己測定データを自動で取り込み、それらの結果や薬剤のオーダー情報といったデータを出力することも可能。さらに今後実施する検査や診察周期などから次回来院日を選定、必要な部門と合わせて予約が行えるなど、糖尿病専門クリニックでの診療時フローに対応したサポートを可能としています。これによって、診療の 「質」 と 「効率化」 の向上が実現すると考えられています。
複数医療スタッフによる長期治療が必要な糖尿病、チームで支える体制を支援
今回、新たに誕生した糖尿病診療特化の電子カルテ。その開発理由は、 「糖尿病」 という病気の性質にあります。糖尿病は慢性疾患であり、一度罹ると長期間に渡る治療が必要となります。また、重症化や合併症の発症が危険であることから、診療経過を確認しつつ計画的な治療の継続が重要視されています。糖尿病の主治医だけでなく、合併症に関連する医師や看護師、薬の処方や指導をする薬剤師、食事療法を行う栄養士、その他臨床検査技師や理学療法士など、さまざまな医療スタッフが一つのチームとなって患者の診療にあたる病気だといえるのです。そのため、複数の専門職による情報共有を可能とすることで、糖尿病を迅速かつ効率的に治療することを目指し、 CLINICATION は開発されたといわれています。
CLINICATION は糖尿病診療に必要な事項がテンプレートの入力必須項目と連結しているため、日常の診療で医療スタッフが知識・スキルを習得するのにも役立つとされています。未来の人材育成も含めて、医療スタッフの連携を強固なものにし、糖尿病診療の高度化が期待されています。
■ 参考
アークレイ株式会社 公式リリース