釧路市初 「キッズ健診」 実施!小学生の70%に糖尿病など生活習慣病リスクが判明

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かつて成人病の一つとも言われていた2型糖尿病は、その名のとおり大人に多いとされる病気です。しかし、昨今では子どもの発症も少なくないとされており、生活環境やライフスタイルの変化が大きな要因であると考えられています。

 

釧路市が小学生を対象に健診を実施 生活習慣病予防を目指して

3月2日の北海道新聞の報道によると、釧路市は市民の生活習慣病を予防するため、昨年7月に 「キッズ健診」 を実施しました。これは小学校高学年を対象に道内35市で初めて行われた健康診断です。札幌医大の協力を得て定員100人を募集、市内の小学5~6年生約2600人の約3%が受診しました。結果、77人のうち70・1%が、将来糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病を発症する危険性があると診断されたのです。
具体的には、血糖コントロール状態を示す目安となる HbA1c (ヘモグロビンエーワンシー) がすでに基準値を超えている 「糖尿病予備軍」 が19.5%、医療機関への早期受診を推奨されるものが23.4%にものぼりました。また、2型糖尿病と関わりの深い 「肥満」 (標準体重を20%以上超える) にあたる子どもたちは15.6%になったといいます。
記事はこの原因を、生活状況の聞き取り調査から、夜更かしや間食の多い傾向との関連性を指摘しています。

 

?「生活習慣病」 に罹る子どもたち、その理由とは?

子どもの2型糖尿病発症はその要因の一つに、さま変わりした生活環境が挙げられます。コンビニやファーストフード店の普及によって、スナック菓子やジャンクフードなどがいつでも気軽に購入できることから、間食が増加し糖分や動物性脂肪分の過剰摂取に陥りがちです。また、核家族化や両親の共働きといったライフスタイルの変化から、加工食品や外食に頼ることが多くなり、栄養のバランスが偏ってしまうこともあります。
さらに、夜更かしなどの睡眠状況も大きく関わっていると考えられます。夜遅くまで塾に通う生活を送っていたり、ゲームやインターネット、深夜放送などによって十分な睡眠時間が確保できず、生活のリズムが崩れてしまいがちです。厚生労働省の情報提供によると、小・中・高校と学年が進むにつれて 「睡眠不足を感じている児童生徒」 の割合は増加傾向にあると示されています。

 

こういった生活習慣の乱れは、大人も子どもも関係なく、2型糖尿病や肥満の引き金となります。特に幼少期からの偏った食事や睡眠の習慣は大人になっても継続してしまう傾向にあります。子どものうちから正しい生活習慣を身につけておくことが大切です。

 

■ 参考
株式会社北海道新聞社 どうしんウェブ
株式会社釧路新聞社 釧路新聞ON THE WEB SITE
厚生労働省 e-ヘルスネット
ティーペック株式会社 T-PEC
株式会社やずや やずや食と健康研究所

 

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