【Working Life with IDDM】vol.05 患者同士における糖尿病に対する考え方の相違

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年が明け岡山でモチベーションが上がらないまま仕事と生活が始まりました。

大阪勤務時は阪神大震災の後に抽選に当たって入居した新築の賃貸公団住宅で快適に過ごしていましたが、岡山の社宅は築40年のボロでした。公私ともどん底に落ちた気分でしたが糖尿病は待ってくれません。毎日血糖値を測りインスリンを打ち続けました。

  

自分で拡げた糖尿病ネットワークの世界、そこにもいろんな人がいた!

前回述べたように大阪勤務時にパソコンを購入して糖尿病ネットワークを広げつつありましたが、当時はまだ今ほどインターネットが普及しておらず主な情報交換はメーリングリストでした。これはある人に誘われて参加したのですがメーリングリストというものを知らなかった私は、仕事の鬱憤を晴らすかのようにここにのめり込みました。

最初は普通の情報交換の場として活用していましたが、そのうち雲行きが怪しくなってきました。というのも参加者の一人が「1型糖尿病患者は先天的な障碍者だから手厚く保護されるべきだが、2型糖尿病は不摂生がもたらした贅沢病だから、糖尿病の一言でくくってもらっては困る。」という主張を始めたのです。

私自身、最初は2型と診断されその後1型に変わったという経緯がある中で、2型だって好き好んでなるわけではないし、暴飲暴食しても2型糖尿病にならない人もいるのだからその主張には同意できないと反論したのです。

  

糖尿病の患者のなかにもある、根深い相違

無視したらよかったのかもしれませんが、その参加者は、1型糖尿病患者は障碍者だから駐車違反免除証がもらえるとか、障碍者として得られる権利がたくさんあるなどと言い出し、一部賛同者まで出てきたので放っておいたら大変なことになると思い、一人で立ち向かったのです。そうしたらその参加者からひどい攻撃を受けるようになりました。私は「1型と2型の線引きなど無意味。共通の悩みもあるし、協力しながら互いに支えあうべき。」という自分の主張に確信がありましたので真っ向から反論しました。

そうしたら、その参加者はあることないことでっち上げて私に人格攻撃を仕掛けてきました。
せっかくのメーリングリストは、患者の情報交換の場ではなく極論と正論の戦場のようになってしまいました。ところがこのメーリングリストの管理者は一方的に攻撃をしかけてくるその参加者に対して何の警告も発することなく場が荒れるのを放置していたのです。

この論争は最終的に私が勝って先方は非を認めましたが、ここを見限った私はすぐに脱退して、新しく私が管理者の糖尿病患者のためのメーリングリストを立ち上げました。多くの参加者が新しいメーリングリストに移って来られ、今でも平和的に続いています。

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