第3回「1型糖尿病の中高生のためのキャリアデザインセミナー」を開催 3月 11, 2026 Tweet Pocket 1 概要説明 開催概要・御礼 認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワークは、2026年2月15日(日)に東京都品川にて「1型糖尿病の中高生のためのキャリアデザインセミナー」を開催しました。 当日は、中学生・高校生を含む11名が参加し、「好き」「得意」をきっかけに自分自身を知り、多様なキャリアについて考える機会となりました。また、保護者10名も同伴し、セミナーを見守りながら、同年代の子どもを持つ保護者同士が情報交換や思いを共有する場としても、自然な交流が生まれていました。 ご参加いただいた皆さま、ゲストスピーカー・関係者の皆さま、ならびに本企画をご支援いただいた協賛企業の皆さまに、心より御礼申し上げます。 企画の背景・目的 本セミナーは、1型糖尿病の中学生・高校生が、 • 先輩たちの「学生時代からの軌跡」と「今」を聞き、将来につながる自分の 現在地を把握すること • 働く社会人のリアルな声に触れること • 参加する他の学生の考えに触れ、意見交換により新しい刺激を得ること •「好き」や「得意」を広げた先にあるキャリアの選択肢を知ること を大切に企画されました。 特に今回は、学生が「聞くだけの講座」ではなく、ワークショップを通して主体的に参加するパートを設けているのが特徴です。 当日のプログラム紹介 • オープニング・趣旨説明 • ゲストトーク (モデル・チャレンジャー星南さん、日本メドトロニック株式会社入社1年目の山口さん) • 質疑応答 • ワークショップ(ワークシートを用いたグループワーク) • 参加者交流会 ワークシートを活用したグループワークでは、参加者同士が意見を共有しながら、自身の興味やアイデアを言語化する姿が多く見られました。 2 ゲストトーク 当日は、モデル・チャレンジャーとして活動する星南さん、そして日本メドトロニック株式会社入社1年目の山口さんのお二人が登壇し、それぞれの学生時代から現在に至るまでの歩みを、スライドを交えながら紹介してくださいました。 星南さんからは、発症から間もない時期に留学へ挑戦した経験や、現地で自ら病気を公表しながら自分らしく行動してきたエピソード、そして帰国後に1型糖尿病と向き合いながら自分の進む道を模索してきた過程が語られました。その前向きな行動力や柔軟さに、参加者からは「勇気をもらえた」「1型糖尿病はマイナスなことだけではないと感じた」といった声が寄せられました。 山口さんからは、発症当時の思いや学生時代の葛藤、そして現在の仕事に至るまでの選択について、等身大の言葉でお話しいただきました。「周囲に(1型糖尿病のことを)必ず話さなくてもよい、という選択肢があることを知って安心した」「体調について理解してくれている会社で働いているという言葉が印象に残った」といった感想もあり、それぞれが自分なりの向き合い方を選んでよいのだというメッセージが伝わる時間となりました。 質疑応答では、体調管理と仕事の両立や、将来の進路の考え方など具体的な質問が寄せられ、会場全体で1型糖尿病とともに生きるキャリアについて考える機会となりました。お二人のこれまでの挑戦の積み重ねが、中高生にとって大きな励みとなりました。 3 ワークショップ その後、司会進行を星南さんにバトンタッチし、参加者と一緒に会話形式で進めていくワークショップがスタートしました。 この時間では、自分の「好き」や「得意」を書き出し、それらをどのようにキャリアへとつなげられるのかを考えるワークシートを活用。まずは一人でじっくりと向き合い、その後ペアやグループで共有しながら意見交換を行いました。 ゲストトークでの気づきを受けて、「好きなことにもっと挑戦してみたい」「これまで現実的に考えすぎていたかもしれない」といった前向きな声も聞かれました。また、職業一覧を見ながら視野の広がりに気づいた参加者も多く、「やりたいこと」だけでなく「やりたくないことも考えてみる」という新しい視点に驚いた、という意見も印象的でした。 同年代だからこそ共感できる悩みや考えを共有する場面も多く、「周りに1型の仲間がいなかったので、このような機会が貴重だった」という声も寄せられました。会場には、真剣に考えながらも、互いを尊重し合う温かな空気が流れ、参加者一人ひとりが自分の“内側”を見つめ直す時間となりました。 4 参加学生の声 「同年代と出会えたことが、何よりの収穫でした」 今回のセミナーに参加した高校1年生の参加者から、当日の感想を寄せていただきました。 Q. セミナーに参加する前は、どんなことを考えていましたか? ワクワクしていました! 今までも1型糖尿病のセミナーに参加させて頂いていましたが、比較的大人の方が多く、またサマーキャンプ等にも参加しましたが、そちらでは少し小さなお子さんが多い印象でした。 異世代の患者さんの経験談も勉強になりますが、やはり同年代の皆さんと会いたい。今、様々な医療機器を選択出来る時代に、みんな何を感じて、何を目標にして毎日をどう過ごしているのか――。 当日はそんなことを共有できるかもしれないと期待して参加しました。 Q. 特に印象に残った場面や言葉は何ですか? 全てのお話が興味深く、何度も大きく頷いていましたが、星南さんのポジティブな行動力に感銘を受けました。 発症してたった半年で留学を諦めなかった強さ。現地で病気を公表し、自分らしく振る舞うことができる柔軟さ。帰国してから、日本の1型糖尿病に対する温度差を感じながらも、自分の進むべき道を模索し続ける姿。どのエピソードも心に刺さりました。 個人的にも話しかけてくださり、とても気さくで温かくて、大ファンになりました! 5 まとめ キャリアデザインセミナーとして3回目の開催となった今回、11名の中高生と10名の保護者の皆さまにご参加いただきました。 アンケートでは満足度平均9.0点(10点満点)と高い評価をいただく一方で、今抱えている不安についてもっと話したいという声も寄せられました。ゲストの体験談から勇気や安心感を得たという感想や、「1型糖尿病はマイナスなことだけではない」「個性として捉えられる」といった新たな視点に気づいたという声も多く見られました。 初めて取り入れたワークショップ形式では、「好き」や「得意」を言葉にする時間を通して、自分の現在地を見つめ直す姿が印象的でした。その一方で、将来の選択肢を広げることと同じくらい、日々の悩みや迷いを共有できる安心できる場へのニーズの大きさも改めて感じる機会となりました。 キャリアを描くことと、安心して語り合えること。その両方を大切にしながら、今後も中高生のみなさんの居場所として“つながりの場”を育てていきたいと考えています。 ご参加くださった皆さま、ご協力いただいた皆さまに心より感謝申し上げます。 Related posts:新薬開発の加速に期待!名大が糖尿病治療薬メトホルミンの作用たんぱく質を発見エクセルエイド、 11 月 25 日 (金) から 「 1 型糖尿病の子どものための法律相談ダイヤル」 を開設長い座り時間はあぶない!米糖尿病学会が新ガイドラインで 「30分おきの運動」 を推奨Tweet Pocket共有:クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして Google+ で共有 (新しいウィンドウで開きます) 投稿ナビゲーション <第12回>バイオ人工膵島移植の進捗状況(霜田雅之先生)