アメリカ合衆国を代表するミス・コンテストである 「ミス・アメリカ」 。 その歴史は古く、1921年に始まり、戦争中も中止することなく開催されてきました。大会は、17~24歳のアメリカ国籍を持つ未婚女性が参加し、各州代表による地区予選に始まり、本選となるミス・アメリカの舞台へと続きます。全米50州に、コロンビア特別区、アメリカ領バージン諸島の代表52名が参加します(参考:wikipedia)。
『ミス』 に問われる資質とは?才色兼備と言われるゆえん
ミス・コンテストにおける一般的な審査基準は、
などとされています。つまり、外見の美しさだけではミスには成り得ないのです。
そしてこの、ミス・アメリカ2017においてミス・ニューハンプシャーに輝いたのはCaroline Carter さん。Carolineさんは、11歳で1型糖尿病を発症したそうです。
CGM(持続血糖測定) を腕に装着してステージへ
こちらの動画に映る Caroline さんは、左腕に黒い保護シールでCGM(持続血糖測定) を固定しているのが見受けられます。これは日本市場未参入である Dexcom 社製のものであることが分かります。 CGM とは連続的にグルコース濃度の推移(変動)をみる機械の略称です。
病気と共に生きる日々で見出されたオリジナルな美
ミス・コンテストが、外見だけの美しさを競うものではない特性上、候補者にはグローバルな視点を持ち、社会課題の解決に貢献したいと望む意識や、国の境を超えた平和を実現させる行動力と発信力をも求められます。それらは一朝一夕に築けるものではなく、健康と美容といった自己管理能力はもちろん、理想を発信するための語学力、コミュニケーション力などを身に着ける日々の継続した努力が欠かせません。そして、「何をもって自己の美」 を世に発信するのか?つまり、自己の美に対する自信が魅力となって表現されるので、ありのままの自分を前向きに受け入れ、個性や好きなところを知り抜いていることが必要です。
Caroline さんの魅力は、1型糖尿病という病気を持つ自己を受け入れ、病気と共に生きる日々のなかで味わったさまざまな思いや体験を、彼女だけのオリジナルな美しさにまで昇華していることなのかもしれません。
彼女の活躍する姿は、彼女と同じ1型糖尿病の方はもちろん、世界中の多くの病と共に生きる方々にも希望や励みとなり、そしてグローバルでの疾患啓発活動にもつながることでしょう。
■ 出典: nj.com