日本IDDMネットワークでは、研究助成を行ったところに研究室訪問を開催しています。
今回は、ご寄付をいただいた方々と一緒に国立国際医療研究センター(NCGM)で膵島移植プロジェクトを行なっている霜田先生の研究施設を訪問しました。
霜田先生の研究は、膵臓にある膵島細胞を医療用ブタから取り出し、1mmよりも小さいカプセルに入れた状態を作り、患者へ移植をする研究です。毎日のインスリン注射から解放され、さらに移植の際に必要な免疫抑制剤を使わずに安全に移植ができることが期待できます。
研究室訪問
今回の訪問は5組の皆様が参加されました。
約2時間の研究室ツアーでは参加者の自己紹介から始め、研究や移植についての説明、研究室と実験室、細胞培養室(CPC)の見学、質疑応答と盛りだくさん!
見学の前には、霜田先生から1型糖尿病に対して移植のお話やどんな移植方法が考えられているかなど、丁寧なスライドと共に説明していただきました。
写真を用いて解説してくださり、参加した皆様も興味津々。
「臨床研究(人に実際に行う研究)はいつから?」「カプセルは体に害はないの?」など参加者の皆様からたくさんの質問が飛び交いました。
当日は休日のため研究室自体は稼働していませんでしたが、先生方の研究室では移植が決まったときにすぐに対応できる器具の入ったスーツケース、検体保管の冷蔵庫や細胞を取り出す作業をする実験室など日常では入ることのできない部屋に行くことができました。
さらに無塵服という人体に付着した埃などがクリーンルームに侵入しないよう着替える専用の作業着に着替えて、CPCと呼ばれる細胞培養室も見学しました。ここは本当に限られた人しか入ることができないので、とても貴重な体験をすることができました。
今回参加された皆様、見学のご協力をいただきました国立国際医療研究センター様、そして訪問を歓迎していただいた霜田先生、本当にありがとうございました!
質疑応答
質問の中で「寄付が大きく増えることで、プロジェクトは拡大するのでしょうか?」というものがありました。
霜田先生からは「製品を開発する段階で莫大な資金が必要です。研究資金が足りないことで進めたくても進められなくて断念する研究もたくさんあるので、皆様からの寄付金は研究を進めるにあたり大変助かっています」とコメントをいただきました。
最後に
皆さまからのご寄付は、CPC整備をはじめ、研究室で使用している備品などに使用されています。
治らないから治る病気に、少しでも近い将来に叶えられるために、引き続き皆様からのご支援をよろしくお願いいたします。
霜田先生の研究支援は、「バイオ人工膵島移植ジャパンプロトコール2025基金-2025年 1型糖尿病根治を目指して-」からお願い申し上げます。
https://japan-iddm.net/japanprotocol2025/