先日の記事「明治大学がヒトの膵臓をブタで作製する研究を申請!」でご紹介していた明治大学の“ヒトの膵臓をブタで作製する”研究計画を、12月23日に文部科学省の専門委員会が了承しました。
完全な臓器になるまでは育てない?
下記の時事ドットコムや朝日新聞デジタル等の報道にあるように、今回了承された明治大学の研究計画では、ブタの体内で完全にヒト由来のiPS細胞でできた膵臓を育てるわけではありません。
ブタ体内で人間の膵臓作製へ 明大の研究計画を了承―文科省:時事ドットコム
ブタの体内で人間の膵臓作製 明大の研究計画、国が了承:朝日新聞デジタル
膵臓ができないように遺伝子改変したブタの受精卵にヒト由来のiPS細胞を注入した動物性集合胚を親ブタの子宮内に移植すると、ブタとヒトの細胞が入り混じった胎児が育つことを研究グループは想定しています。
妊娠初期に当たる移植後約1ヶ月の膵臓が形作られはじめる段階に取り出し、膵臓のもととなる部分にヒトの細胞がどの程度の割合で混合しているかを調べるのが今回の研究の目的であり、実用化に向けての大切な一歩が東京大学のマウス体内でのヒト臓器作成に続いて踏み出されます。
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