空腹に耐え抜いて食事でドカ食いは要注意。ならばおやつを賢く取り入れてみよう

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糖尿病とストレスとの因果関係が問われるようになってきました。ストレスが血糖コントロールに影響することもわかってきています。2型糖尿病の方で、間食をしないよう徹底した管理をしている方も多いことと思います。そこで今回、間食、おやつについての最新見解を調べてみました。

 

おやつがもたらすプラスの側面は、空腹時の諸調整

農林水産省の「子どもの食育」によれば、食事の間隔は4~5時間が理想的とされています。しかし、ライフスタイルによってこの間隔がもっと開いてしまう場合は、軽めのおやつを摂ることがおすすめされています。これは食事時の食べ過ぎを防ぎ、胃や腸への負担を軽減するためです。

また、血糖値の大幅なアップダウンはインスリン分泌量に影響します。血糖値が急激に上昇すると大量のインスリンが分泌され血糖値を下げようとする作用が働き、体内には大きな負担がかかっています。

同時に 「食べ方」 も血糖値の上昇に影響します。空腹時の一気食いや早食いは、血糖値を急上昇させてしまうことで知られており、そのような原因となる我慢しがたいほどの空腹感を持たないことも大切です。そこで今、適切な間食、いわゆる 「おやつ」 を工夫して上手に摂取することをポジティブにとらえる考え方が散見されます。

 

あくまで大切なのはバランス。時間帯と内容に留意して 「食事を補う」 スタンスで

適切なおやつに大切なのは 、その 「量」 と 「内容」 です。

まずは量ですが、食べ過ぎはもちろんよくありませんが農林水産省による 『食事バランスガイド』 では、菓子や嗜好飲料を生活の楽しみに類するものとして一日200kcalを目安として推奨しています。また、お菓子などの嗜好食品に多く含まれる単糖類は血糖値の急上昇へ作用するので、同じ糖類でもできれば穀類や芋、果物を摂取することで、食事で摂り切れないビタミン類や食物繊維を補うことができます。
内容については、食事で糖質を極端に抑えることでかえって食後に甘いものへの欲求が抑えにくくなるというケースがあるようです。たとえば適切な時間帯にコンビニのおにぎりを1個食べて、夕食時の主食を控えるなどの調整をすれば、ドカ食いを防ぎ菓子類を摂取するよりも体には良い影響があるとされます。

その他、ビタミンや食物繊維なども摂取できるナッツ類や、大豆を加工した低 GI バーなどに代表される血糖値をあげにくい市販のお菓子などは取り入れやすいでしょう。

さらに、おやつを食べる時間も重要で、糖尿病ネットワークではエネルギー消費量の少ない夜間 (就寝前) は避け、運動療法の前など動きのある日中に摂ることが推奨されています。

血液中のブドウ糖が過剰になると、余ったブドウ糖は最終的に中性脂肪として脂肪細胞に蓄えられます。このため、ドカ食いなどで血糖値の急上昇を繰り返すと、肥満や生活習慣病のリスクが高まることに。血糖値の乱高下を防ぐ意味でおやつを賢く、バランスに配慮して取り入れることも一案です。

 

■ 参考
農林水産省 子どもの食育 、食事バランスガイド
株式会社創新社 糖尿病ネットワーク
糖尿病Q&A1000
糖尿病がある方のおやつのはなし
糖尿病患者さんの間食情報指導ファイル 間食指導に関する情報
株式会社プラスアール カラダノート
ソニー損害保険株式会社 保険なるほど知恵袋

株式会社日本経済新聞  NIKKEI STYLE

 

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