糖尿病医療費都内最多の足立区、幼少期から「食育対策」で糖尿病予防の生活習慣を目指す

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生活習慣との関係が深い2型糖尿病ですが、成人してから生活習慣を本格的に改善することは難しいのが現実です。足立区は糖尿病医療費が23区内で最多であり、幼少期から正しい食習慣を定着させる教育 “食育” に重点を置いた 「糖尿病対策アクションプラン」 をスタートさせることを読売新聞が報じました。

画像出典:足立区 「糖尿病対策アクションプラン」より

この図が示すとおり、糖尿病治療に関する23区比較において足立区は件数・医療費共に上位であることがわかります。足立区では、「足立区に住んでいれば自然と健康になれる」 ことをアクションプランの目標に掲げ、3つの基本方針を挙げています。

1.野菜を食べること、野菜から食べることを推進

野菜を食べる “まちづくり” として、商店やスーパーでも野菜パックの製造販売や「あだちベジタライフ」協力店の拡大など野菜が食べやすくなる環境づくりを民間と協力しながら進めていきます。幼稚園・保育園、小中学校でも 「野菜の日」 を設定し、野菜に親しみ主体的に野菜食を進めるようにしていきます。

2.幼少期からの良い生活習慣の定着を推進

子どもに対しては “努力” ではなく、新しい習慣として根付くよう保護者などに継続した啓発を行っていきます。また、食育やおいしい給食のなかで野菜摂取の効果を伝え、野菜から食べる習慣を身に着けることで子どもの頃からの糖尿病の予防に努めていきます。

3.糖尿病を重症化させない取り組みを推進

特定検診の結果から糖尿病治療が必要であるにも関わらず、未治療のままの区民には個別勧奨やアウトリーチ方式の相談会により、糖尿病を重症化させない取り組みを行います。

 

区が公開しているアクションプランではさまざまなデータが掲載されています。子どもへの食事づくりが 「月に数日」 だったり、「ほとんど作らない」 という家庭も過去の調査で多かったことから、幼少期の踏み込んだ食育対策に乗り出すこととなりました。行動の理由は都内最多の糖尿病医療費というものでしたが、子どもへの食育対策が中長期的にどういった効果として現れるのか、他自治体でも参考にできる成果を期待したいところです。

 

■ 出典

株式会社読売新聞グループ本社 YOMIURI ONLINE

足立区 Webサイト

 

 

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