日本IDDMネットワーク、順天堂大学と国内初となる「循環型研究資金」の取り組みを開始

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日本IDDMネットワークは順天堂大学と「循環型研究資金」の仕組みを用いた受託研究の契約を締結したことを発表しました。

これまでの研究助成と異なり、今回採用された「循環型研究資金」は、助成した研究が大きな収入につながった場合、今回助成した1,000万円を上限に還元され、その還元された資金で別の研究(機関)を支援するというものです。

国内初(※1)の循環型研究資金による取り組みが成功し、研究機関同士が研究を応援しあい、1型糖尿病根絶の日が1日でも早まることを期待しています。

※1 循環型研究資金の仕組みを導入したNPO法人と大学間での受託研究として国内初。独自調べ(2018年3月23日現在)

 

【研究について】

テーマ:『細胞治療による1型糖尿病根治法の開発』

研究者:
岡﨑康司 教授
(順天堂大学大学院医学研究科難治性疾患診断・治療学、難病の診断と治療研究センター長)
松本征仁 准教授
(順天堂大学大学院医学研究科先進糖尿病治療学講座、難病の診断と治療研究センター)

研究資金:
1,000万円(1年間) ※ 成果に応じて継続の可能性有

研究概要:
本研究は、幹細胞を経ることなく皮膚などの体細胞から直接変換(ダイレクトリプログラミング)することによって、インスリン分泌細胞を高効率で作製するものです。この技術は、前例がなく、皮膚や脂肪などのあらゆる細胞からインスリン供給を行う細胞を作り出すことができるため、患者とその家族を毎日の血糖管理という大きな負担から解放し、1型糖尿病根治が実現することを期待しています。

研究内容:
(1)ヒト体細胞からのグルコース応答性インスリン分泌細胞の高効率作出法の開発
安全性と効率の高い直接分化転換法を用いて、ヒト体細胞からグルコース濃度に応答して、インスリンを分泌する機能性インスリン分泌細胞(ヒト人工膵島)を作出します。

(2)糖尿病モデル免疫不全マウスへの移植と血糖改善効果の検証
ヒト体細胞から作出した膵島様インスリン分泌細胞を糖尿病モデル免疫不全マウスへの移植を行い、個体レベルでの血糖値の改善効果と安全性について調べます。

 

【関連リンク】

順天堂大学など、1型糖尿病、細胞治療開発へ|日本経済新聞
佐賀市NPO 1型糖尿病根治へ、大学へ資金提供  成果出れば還元 |行政・社会|佐賀新聞ニュース|佐賀新聞LiVE
【1型糖尿病根治に向けた研究資金の循環を創りだす】患者・家族によるNPO法人と順天堂大学で国内初の取り組みを開始|学校法人 順天堂のプレスリリース

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