睡眠不足が糖尿病の発症を招く?軽んじられない「睡眠」との深い関係

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睡眠不足にはさまざまなリスクがあります。厚生労働省の情報提供によれば、それは集中力低下や記憶力減退など精神機能の低下だけではなく、体内のホルモン分泌や自律神経機能にも大きな影響を及ぼすとされています。また、生活習慣病との関連も指摘されており、肥満や高血圧、そして糖尿病の発症にも関わってくるといいます。

 

糖尿病患者と睡眠における因果関係を知ろう

では、なぜ睡眠不足が糖尿病発症の原因となってしまうのでしょうか。
オムロンによるねむりラボの説明によれば、人間の体は眠りが十分でないと、ストレスホルモンのコルチゾールが分泌され、その結果血糖値が上昇します。そしてインスリンの効きを悪くする 「インスリン抵抗性」 を高めてしまいます。また、食欲抑制ホルモンのレプチンを減少させ、食欲増進ホルモンのグレリンを増加させるため、肥満へと繋がり糖尿病を誘発する一因となってしまいます。
糖尿病を発症していない人と比較すると、糖尿病患者には不眠症の方が約2倍もいるとされており、睡眠時間が短くなるのに伴って糖尿病有病率が高くなること、睡眠障害の患者は2型糖尿病の発症確率が上昇することが、糖尿病ネットワークの記事で報じられています。

 

糖尿病発症を遠ざける、質の良い睡眠の取り方は?

つまり睡眠不足を解消すれば、不眠による QOL (生活の質) の低下を防ぐことになり血糖コントロールが改善、糖尿病発症のリスクも下げることができると考えられます。
こうなると質の高い睡眠を取ることが重要となってきます。その手段としては、まず、規則正しい生活を送ることで眠る時間や食事の時間をなるべく一定に保つことが挙げられます。就寝前にカフェインやアルコールなどの刺激物を摂取しないことも有効だといわれています。また、 PC 、スマートフォンなどのデジタル機器から発生するブルーライトも避けたほうが良いもののひとつ。朝日に似た光であるため、眠る前に浴びると脳が覚醒状態になり、寝つきを悪くしてしまいます。

関連性が明らかにされている睡眠不足と糖尿病。発症や悪化のリスクを下げるために、良質な睡眠を目指すことが推奨されています。

 

■ 参考
厚生労働省 ?e – ヘルスネット
オムロンヘルスケア株式会社 ねむりラボ
株式会社創新社 糖尿病ネットワーク
株式会社ベステル 知って安心!糖尿病の治療と予防ナビ
「睡眠不足」が糖尿病の一因に?! ~そのメカニズムと、良質な睡眠をとる方法~
ストレスで増加するホルモン「コルチゾール」と糖尿病の関係とは

 

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