【第5回】歯周病と全身との関連〜知って良かった!歯と健康のお話〜

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歯周病を侮るなかれ

【第4回】で、歯周病が全身に影響を与える病気にどんなものがあるかについて説明しました。

【第4回】歯周病が関わる全身の病気〜知って良かった!歯と健康のお話〜

 

では口の中の病気がどうして全身に影響を与えるのでしょうか?

下図のように、進行した歯周病があると総面積が手の平大もの大きさの病気に相当します。

(図)歯周病の総面積のイメージ(サンスター歯科財団より引用)

つまり進行した歯周病を治療しないで放置すると手の平大やそれ以上の大きさの潰瘍が常に体の中に存在していることになるのです。

そしてそこから歯周病細菌や毒素(LPS)、さらに細菌を攻撃する結果産生された免疫物質(炎症性サイトカイン)が全身に運ばれて様々な臓器に悪影響を及ぼすのです。

このように、歯周病は歯が抜けるだけでなく、全身に悪影響を与える恐ろしい病気なのです。

また、逆に免疫力の低下を及ぼす全身疾患(例えばコントロール不良な糖尿病など)があると歯周病になりやすく、進行も早くなる傾向があります。

つまり、歯周病は全身疾患と相互に関係するのです。歯周病を侮るなかれ、ですね!

次回から各論になります。最初に糖尿病との関わりについてお話します。

 

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栗原幹直(くりはら みきなお)

徳島大学歯学部卒後、岡山大学歯学部歯周病態学講座入局。2004年広島県三原市に「くりはら歯科医院」を開業。日本歯周病学会歯周病専門医、日本糖尿病協会登録歯科医、1型糖尿病患者専門受け入れ歯科医院。

 

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