【第8回】糖尿病と歯周病の相互関係(まとめ)〜知って良かった!歯と健康のお話〜

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生活習慣に関係なく発症する侵襲性歯周病

歯周病も糖尿病もその大半は長年の生活習慣が発症・進行に大きく関わります。
特に30歳以上の約8割の人が歯周病に罹患していると言われており、国民病とさえ言われています。
一方、糖尿病には生活習慣とは全く関係なく、突然に何らかの原因でインスリンが出なくなる、比較的若年者に発症する1型糖尿病があります。
それと同じように歯周病にも、生活習慣とはほとんど関係なく、何らかの原因で歯周病細菌を攻撃できにくくなるために、比較的若年者に発症する侵襲性歯周炎があります。
侵襲性歯周炎は進行がとても早いため、適切な診断と治療を施さないと早期に歯を失うことになる危険性があります。

また、血糖コントロールの良くない糖尿病の患者さんには、年齢に関係なく侵襲性歯周炎と同じように進行の早い歯周炎となる傾向がありますので、良好な血糖コントロールの維持と定期的な歯科検診がとても大切になります。

糖尿病と歯周病の密接な相互関係(まとめ)

糖尿病患者さんにおいて、歯周病の治療をしないで、放置しておくと歯を失うだけでなく、糖尿病の状態の悪化を招きます。
逆に、歯周病をしっかりと治し、良好な状態を維持すると血糖コントロールが改善し、さらに野菜など硬いものもしっかりと食べることができるようになり栄養バランスも改善します。
以上のことから、歯周病と糖尿病は相互に密接に関連するのです。
歯周病は糖尿病だけでなく、様々な病気に関与します。

図 サンスター歯科財団より

次号は歯周病と虚血性心疾患との関連について説明します。

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栗原幹直(くりはら みきなお)

徳島大学歯学部卒後、岡山大学歯学部歯周病態学講座入局。2004年広島県三原市に「くりはら歯科医院」を開業。日本歯周病学会歯周病専門医、日本糖尿病協会登録歯科医、1型糖尿病患者専門受け入れ歯科医院。

 

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