デジタル活用で糖尿病向け生保商品を開発!治療状況解析や健康増進を支援

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年齢や性別によって料金が変化する個人保険。健康診断で悪い結果が出たり、重い病気に罹っていた場合、加入が難しいものも存在します。
そんな生命保険で 「フィンテック保険」 の開発が進行中であると日本経済新聞が報じました。なかでも第一生命ホールディングス?(以下、第一生命) は、糖尿病患者に向けた保険商品を作るべく研究を進めているといいます。

 

?AI を駆使して電子カルテを解析、第一生命が糖尿病向け商品開発

フィンテック保険とは、人工知能 ( AI ) やビッグデータを活用して開発された保険商品のことを指します。日経新聞の記事によれば、第一生命は藤田保健衛生大学と共同で研究に取り組んでおり、日本 IBM?による AI 型コンピューター 「ワトソン」 を使用した実証実験を開始したとしています。これによって糖尿病患者の電子カルテ・健康診断結果などのビックデータから、各人の体格や症状、生活習慣などをきめ細やかに分析します。そして効果的だと思われる治療方法や、引き起こす危険性の高い合併症を導き出し、治療プログラムと合わせた保険商品を開発していくものとしています。第一生命は現在6万~7万人にも及ぶ糖尿病患者の電子カルテの解析を行っており、今夏にもその結果をまとめる方針です。

健康状態によって加入の可否がわかれる生命保険において、病気の症状段階などを AI ・ビックデータで詳細に解析できるようになれば、糖尿病患者が保険に入りやすくなるものと考えられています。

 

腕時計型端末からデータを取得。住友生命が健康増進で料金変動保険を発売予定

また、第一生命だけではなく、他の生保大手もフィンテック保険の開発を進めています。たとえば住友生命保険相互会社?(以下、住友生命) は、個人の健康状態や活動状況を電子データとして収集し、それによって保険料を決める商品を発売する予定であることを明かしています。
同商品はまず、腕時計型端末などから日々の食事や運動に関するデータを取得します。スーパーで野菜を購入したり、スポーツジムで運動をしたりと、健康増進への取り組みを行うと4~5段階で評価され、それに応じて保険料が安くなる仕組みが検討されています。これによって食事療法や運動療法が促進され、糖尿病の症状改善や発症・合併症予防にも繋がると見られています。

住友生命は同商品の発売を2018年の夏を目途としています。その他、保険業界ではデジタルの力を活用した保険商品の開発が相次いでおり、以降も市場への登場が続くことが予想されています。

 

■ 参考
株式会社日本経済新聞社? 日本経済新聞 電子版

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