【The story of a mother】 vol.12 冬のインスリン保管と災害時の備えについて

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こんにちは!日本IDDMネットワークの笹原加奈子です。

朝晩ひときわ冷え込むようになりましたね。9月の猛暑日が続く中、夏のインスリン保管について触れましたが、皆さんからもご自身の経験談をFBに投稿いただいたり、メッセンジャーで教えてくださったり。読んでくださる方と一緒にPRESS IDDMをつくれていることがとてもうれしく感じます!

夏同様に冬も少し気を付けていただきたいので、今回は、冬のインスリン取扱いと災害時のお話しにも触れたいと思います。

 
冬のインスリン保管

前回もお話しさせていただきましたが、インスリン製剤やGLP-1受容体作動薬は、タンパク質由来の医薬品なので、気温による影響を受けやすく、変性が起こりやすいです。

真夏や真冬の持ち出しや保管には、十分に注意する必要があります。

使用開始したインスリンやGLP-1受容体作動薬は、通常は常温保存できますが、直射日光の当たらない場所且つ30℃以下で保管することが基本です。また冬場は、インスリンが凍ると変性してしまう為、使えなくなってしまいます。タオルやインスリンポーチに入れて持ち歩くなどの工夫をしていただけたらと思います!

夏は、30℃以下での保管をお伝えしましたが、冬は、凍結に注意です!!

 
自分の身は自分で守る!災害時の備えと保管?

以前に比べ、東日本大震災後、子どもたちも生きる力を育む防災教育として、授業の中で災害時の心得や備えについて、どう動いたらいいかを実際に体験する学習を受け、身をもって学び考えています。
うちの息子も防災について、本当に真剣に考えていて、息子専用の地震用防災グッズには、最低1週間は自身で身を守れるインスリンやブドウ糖、カンパンなどチェック表を見て用意しています。

みなさんは、災害グッズの用意はいかがでしょうか。

地震が発生したら停電することも見込まれますが、そんな時のインスリン保管はどのように考えていますか。

先ほどもお伝えしたように、インスリンやGLP-1受容体作動薬は、通常は常温保存できます。持ち歩き、生活の中で使用することを想定して製造されている為、直射日光を避け、高温や凍結に気をつけていれば、使用開始後1か月程度は使用可能です(一部使用期限の短いものもありますので、詳しくは外箱や説明書をご覧ください)。
ただし、色の変色、浮遊物が見られたインスリンは絶対に使用しないでください。

「インスリンはいつも冷蔵庫に保存しないとだめなんじゃないか、すぐに使えなくなるんじゃないか。」といった質問をいただいたこともありますが、冷蔵庫に保管できなくてもすぐには変性しませんので、あわてず落ち着いて行動しましょう。

 
1番大切なことは、災害時まずは落ち着くことです!

インスリンのこととは話が外れますが、災害時は、突然かかった大きなストレスでパニックに誰もが陥ります。

私も東日本大震災で、関東でも震度5強の揺れを息子の授乳中に体感することになりました。
自分がどうなってもこの子を守らないとと思いながら、最初は息子の頭をクッションで守ったまま何もできませんでした。

2度目の余震では、冷静にラジオの情報を聴き、周りの情報を把握できました。
ただここでの反省は、携帯電話でラジオを聴いていたことです。災害時は、家族との連絡も取りにくく、情報も入りにくくなる為、なるべく携帯の電源を使わないように気を付けようと学びました。

私の住む千葉県では、東日本大震災の影響での倒壊などはほとんどなく、私は避難もしなかったので、実際に私が体験したのは、地震が起きたときの状況と向き合うことだけでしたが、当時授乳していた息子も大きくなり、9月1日の防災の日には、更に先を想定してしっかり話し合うことにしています。
 
また 私の息子は、下記マニュアルをプリントアウト、チェックをしていつも災害に備えています。
ここでは、1型糖尿病患者家族が、被災時にどんなことに気をつければ良いか、必要な医薬品の都合方法などを解説しています。
『1型糖尿病[IDDM]お役立ちマニュアルPart.3-災害時の対処法~』より
「4章 被災したらどうする?~災害時の対処法~」(PDF)

 
Part3では、被災時における非常時の対応や、非常時の準備方法などを詳しく紹介しています。災害がおきる前に、被災した場合の状況のイメージを持ち、自分にあった対策を考えるヒントにしてください。
『1型糖尿病[IDDM] お役立ちマニュアル Part3―災害対応編―』について詳しくはこちら
 
また2年間にわたる東日本大震災被災地の訪問取材等をもとに『1型糖尿病[IDDM]お役立ちマニュアルPart3~災害対応編~別冊 1型糖尿病[IDDM]関係者の東日本大震災』を作成しました。こちらも併せてご覧ください。
『1型糖尿病[IDDM]お役立ちマニュアルPart3~災害対応編~別冊 1型糖尿病[IDDM]関係者の東日本大震災』について詳しくはこちら
 
こちらは避難所等で、周囲の方からの理解と支援が得られやすくする説明用パンフレットです。
『~難病被災者支援の手引き~1型糖尿病[IDDM]編』(PDF)
 
出来れば、地震の際、1か月分のインスリンがあると安心ですが、地震災害はいつ起こるか予測がつきません。いざ災害が起きたときに焦らない為に、予備のインスリンを最低1週間分は用意してあると焦らずにすむでしょう。
 
また、ブドウ糖、血糖測定器や測定チップ、使用済み針入れ(ペットボトルでも可能)、お薬手帳や保険証のコピーの備えもわすれないでください(地震バッグに入れておくものは、普段から用意し、期限の確認、常に新しいものが入ったらもしくは購入したら交換を心がけておきましょう!)忘れがちな、めがね、入れ歯、補聴器もわすれないでください!!

そして、ちょっとしたお出かけでも、手元にインスリンとブドウ糖、携帯電話とお財布は持ち歩いてください。
 
各インスリンメーカーでも保管方法や製品のお問合せページのご紹介をしていますので、もしよろしければご覧頂き、ご活用ください。

▶製剤の保管・保存・廃棄に関する注意点|ノボ ノルディスク ファーマ株式会社

▶お問い合わせ | 日本イーライリリー株式会社

▶お問い合わせ – Sanofi in Japan
 
また災害時のことを詳しく掲載した、当法人の災害時の対応ページもご覧ください。
「災害時の対応」日本IDDMネットワーク
 
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プロフィール

名前:笹原加奈子
自身が1型糖尿病患者(1歳発症)。
また、1型糖尿病患者の10歳の息子さん(4歳発症)のお母さん。
日本IDDMネットワーク事務局員
千葉県在住

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