日帰りで受けられる膵島移植手術や低血糖を減らす方法等、1型糖尿病“根絶”を目指す研究の今を知ろう!

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2022年6月18日(土)に開催する「サイエンスフォーラム2022」は、日本IDDMネットワークが皆様からいただいたご寄付で支援した研究者の方々と1型糖尿病患者・家族が交流し、1型糖尿病“根絶”を目指す研究をさらに加速させるためのオンラインイベントです!

第1部では、現在進められている研究の進捗について研究者の方々から直接ご報告いただきます。

第2部は質問や交流がメインです。研究に関するお話はもちろん、
【50代以上の患者交流会】
【宗理美さんとの交流会】
【治験って何?】
【園・学校についてお話ししましょう】
もご用意しています。自由に移動可能ですので、いろいろな話をきいてみてくださいね。

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目次

研究者からのメッセージ

松本慎一先生(株式会社ポル・メド・テック取締役)からのメッセージ

村田敬先生(京都医療センター糖尿病センター医長)からのメッセージ

前田泰孝先生(南昌江内科クリニック・南糖尿病臨床研究センター長)からのメッセージ

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サイエンスフォーラムの見どころ紹介

各講演内容の紹介と合わせて、おすすめのポイントをご紹介します!

オールジャパンでiPS細胞による根治を加速する

 

東京大学医科学研究所教授 谷口英樹先生

 ヒトiPS細胞からインスリンを分泌する膵β細胞を作製する方法は数多く開発されています。しかし、膵β細胞になる前段階の細胞(膵内分泌前駆細胞)の数を増やすことが難しいため、安定的な大量製造は困難です。本研究は、ヒトiPS細胞由来の膵内分泌前駆細胞の増殖を制御する方法を新たに開発し、ヒト膵島に類似した三次元オルガノイド(立体構造のミニ膵島)の大量製造を実現化することを目指します。 写真
 

京都大学iPS細胞研究所教授 長船健二先生

私たちの研究室では、無限に増え続けることのできるヒトのiPS細胞から移植用の膵島組織と臓器としての膵臓を作る研究を行っています。この度、日本IDDMネットワークから助成いただき、ブタの体内でヒトiPS細胞由来の膵臓を作る研究を行います。本日の発表では、私たちの研究の現状と今後の展望についてお話ししたいと思います。 写真
 

東京工業大学生命理工学院准教授 白木伸明先生

我々のからだの成長や健康が食べ物によって維持されるように、アミノ酸・糖・ビタミン・ミネラルなどの栄養素は、高機能なβ細胞を作成する際の重要な要素です。本研究ではiPS細胞からβ細胞を作成する際に経由する細胞ごとの栄養素の利用の違いを正確に把握し、その違いを利用したカスタム培養液を開発することで目的の細胞が必要とする栄養素を過不足なく供給し、インスリン分泌能が高い膵臓β細胞を高純度で作成することを目指します。 写真
 

大阪大学大学院医学系研究科内分泌・代謝内科学特任助教 佐々木周伍先生

iPSやES細胞からβ細胞を作製する際、最新の方法を用いても半分の細胞はきちんとβ細胞になりません。私はマウスの研究で、脂肪酸がβ細胞の誕生・成熟にあたり重要である可能性を発見しました。本研究では、まずヒトiPS細胞を用いてヒトでもβ細胞の誕生・成熟に脂肪酸が重要であるかを詳細に解明します。さらに、その知見に基づいてiPS細胞から効率よくβ細胞を作製する方法を見つけ、安全で有効な新しい治療法を確立します。 写真

みどころポイント!

「iPS細胞という言葉はなんとなく知っているけれど、細かいことはよくわからない…。」
「iPS細胞で1型糖尿病根治を目指すために、今立ちはだかっている壁は何だろう?」
そんな疑問を解消します!

iPS細胞でできることは非常に多く、実は小さな膵島のような細胞の集まりを作る研究が進んでいたり、iPS細胞を培養する培養液の研究はそんなに進んでいない現状があったりと、興味深い内容盛りだくさんです。

日本でiPS細胞の研究を行う最先端の研究者4名が一堂に会する貴重な機会をぜひお見逃しなく!

 

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2025年のバイオ人工膵島移植実現に向けて

1型糖尿病根治に最も近いといわれる「バイオ人工膵島移植」は、すでに保険適応となった膵島移植・膵臓移植の課題であるドナー(臓器提供者)不足と免疫抑制剤の使用という課題を解決することができる移植法です。これまでの皆様からのご支援により、バイオ人工膵島移植はついに治験(臨床研究)を目指す段階となりました。“日帰りで受けられる膵島移植手術”を目指すバイオ人工膵島移植の現在の課題と今後の展望についてお話しします。
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みどころポイント!

松本先生は日本で初めてヒトの膵島移植を行い、その技術の高さから神の手をもつとも言われる日本の最先端を常に走る先生です。

そんな松本先生は熱い情熱を持ち、とても朗らか。しかもお話の内容もとても分かりやすいので、きいていただけばわくわくが止まらないはずです!

かつて夢のようだった膵島移植が今は保険適応となりました。松本先生が語るバイオ人工膵島移植の夢を現実のものとするために、ぜひサイエンスフォーラムにご参加ください!

 

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今受けられる1型糖尿病治療、当院でのクラウド活用について

 

南昌江内科クリニック・南糖尿病臨床研究センター長 前田泰孝先生

インスリン発見から100年、1型糖尿病の治療はインスリン製剤の進化とともに血糖を測定する技術の発展によって支えられてきました。今や、血糖変化を予測するデバイスもあります。しかし、大切なのは自分の人生と治療の関係をよく理解することです。生活や環境の変化にあわせたインスリン調整のサポート役としてヘルスケアアプリの活用が期待されています。IT技術の進歩は 1型糖尿病治療のゲームチェンジャーです。 前田先生

低血糖激減プロジェクト

京都医療センター糖尿病センター医長 村田敬先生
日本IDDMネットワーク1 型糖尿病研究基金助成事業「低血糖激減プロジェクト」の研究結果が明らかになりました。1型糖尿病の患者さんを対象としたISCHIA研究の結果、従来の指先採血による血糖自己測定と比べて、正しい使い方(1日10回以上スキャンしてトレンド矢印を活用する)の講習とともにFreeStyleリブレを使うと、低血糖時間が減ることが証明されましたので、報告します。 村田先生

みどころポイント!

1型糖尿病患者にとって欠かせないインスリン製剤ですが、低血糖を引き起こす原因でもあります。広く普及しているisCGM(FreeStyleリブレ)を用いて低血糖を予防するための方法について、常に1型糖尿病患者・家族に寄り添い、よりよい治療について考えてくださっている村田敬先生たちの研究グループが明らかにしてくださいました。全国の糖尿病専門医がよりよい治療を目指して進められた研究の成果をぜひご覧ください!

 

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参加者交流会の紹介

テーマ1 今受けられる1型糖尿病治療
テーマ2 iPS細胞による1型糖尿病根治
テーマ3 バイオ人工膵島移植
テーマ1~3については上記「サイエンスフォーラムの見どころ紹介」をご参照ください。各先生方への質問も可能な交流会です。

テーマ4 50代以上の患者交流会

老後のことや今の治療費のことなどいろいろなお話しをしましょう!50歳以上ではなくても、老後のこと等お話ししたい1型糖尿病患者はぜひご参加ください。

テーマ5 宗理美さんとの交流会

宗 理美さんは元プロテニスプレイヤーの1型糖尿病患者です。スポーツをするときの血糖コントロールなど体験談をお話しいただきます。部活はもちろん、マラソンやサイクリングなど、スポーツをする方にお勧めの交流会です。

テーマ6 治験って何?

1型糖尿病が“治る”病気になるために避けては通れないのが「治験(臨床研究)」です。

なんとなく言葉は知っているけれど、治験に協力する方法やどんなことをするのかはあまりよく知られていないのではないでしょうか。今回はファイザーR&D合同会社から講師を招き、治験に関するあれこれを教えていただきます。治験についてどのようなものであるかお話をきいてみませんか?

テーマ7 園・学校についてお話ししましょう

「園や学校の説明はどうしたらよい?」
「給食当番どうしてる?」
「みんなどこで注射を打ってるの?」
「学校の理解が得られないときはどうしたらよいの?」
「自分のときの経験を患児のお父さんお母さんたちに役立ててほしい」
いろいろお悩みや体験談を共有して、子どもたちが元気いっぱい明るく過ごせる環境をつくるにはどうしたらよいか、一緒に考えていきましょう!

すでにいろいろな体験をされた患者家族の方も、今困っている方々にその貴重な体験談を共有していただけませんか?ご参加お待ちしております!

 

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